タイタニック


★disc rating: B+

タイタニック(1997)
Witness

  • 解説:宇野祥子
  • 発売日:1997年12月12日
  • 発売元:(株)ソニー・ミュージック・エンタテインメント
  • 定価:税抜2,233円
  1. ネヴァー・アン・アブソリューション(3:03) Never an Absolution
  2. 遠き日の記憶(2:24) Distant Memories
  3. サウサンプトン(4:01) Southampton
  4. ローズ(2:52) Rose
  5. 出港(3:25) Leaving Port
  6. 航海へ、ミスター・マードック!(4:31) "Take Her to Sea, Mr. Murdoch"
  7. トラブル発生(6:52) "Hard to Starboad"
  8. とどまれない、離れられない(3:56) Unable to Stay, Unwilling to Leave
  9. 沈没(5:05) The Sinking
  10. タイタニックの死(8:26) Death of Titanic
  11. 約束(6:02) A Promise Kept
  12. 人生(2:13) A Life So Changed
  13. モリー “海”(7:58) An Ocean of Memories
  14. マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン〜タイタニック・愛のテーマ〜(5:10) My Heart Will Go On (Love Theme from "TITANIC")
  15. 海の賛歌(6:28) Hymn to the Sea
  • Vocals by Sissel
  • "My Heart Will Go On"
    • Music by James Horner
    • Lyrics by Will Jennings
    • Performed by Celine Dion


ジェームズ・ホーナー初のアカデミー賞受賞作。ジェームズ・キャメロンとは『エイリアン2』以来、2度目の組み合わせだ。『エイリアン2』でもそうだったが、本作も特に目新しいメロディなどは聴かれずに終わる。いや、アイリッシュ風メロディは悪くないし、後半のパニック描写に被さる音楽も含めて画面とのマッチングの上手さという意味ではさすがホーナーと言えよう。静かに詩情を湛えて始まる『1.』や、高揚感に満ち溢れた『4.』など、画面との一体化という点では本当に見事なものだ。


だが、全体に大人しい。小粒なのだ。派手にうるさく鳴らせば良いというものではない。これだけの大作なのだから、もっと自己主張した音楽でも良かったのではないか。そこを敢えてでしゃばらずに控え目な姿勢に徹したと評価すべきなのか、それとも食い足りないと評価すべきなのか。幾ら使いまわしとパクリが多いホーナーでも、まだ何かが出来たのではないか。そう思わせるのが残念である。


勿論、セリーヌ・ディオンの大ヒット主題歌も収録。日本盤は歌詞の英文・和訳付き(輸入盤は不明)。


宇野祥子の解説は深く突っ込んだものではないが、軽めの解説としての最低限のラインはクリアか。ホーナーはこのCDの大ヒットでソニー・クラシカルとの独占契約を結ぶことになる。無論、映画音楽作曲家としては異例どころか初めてであった。