スリー・キングス


★film rating: B
※A、B、Cの3段階を、さらにそれぞれ+、non、-で評価しています。


シノプシス
湾岸戦争終結直後のイラク。米兵4人(ジョージ・クルーニーマーク・ウォールバーグアイス・キューブスパイク・ジョーンズ)は、フセインの隠し財産の地図を入手する。金塊が目当ての彼らだったが、イラク軍によるイラク人虐殺の現実を目の前にし、義憤に駆られる。


◆見所
政治色が強い、でもすっとぼけた戦争コメディ。相変わらず女たらしのロス先生、斬新な映像。ヴィトンのバッグは30kgの金塊に耐えられるのか? ご存知の方はお返事下さい。


◆総評
笑えるシーンの次にいきなりショッキングな展開も。アメリカ本国で評論家大絶賛だったのは、湾岸戦争における石油の利権の為に参戦した政府の本音を描いたからだろう。だが映画としてはコメディとしても戦争ものとしても中途半端。前半は快調だか、後半は良くある戦争アクションのパターンに墜してしまうのが難点。特にクライマクスは、もっとカタルシスのある展開にしても良かったのでは。傑作に成り損ねた感がある。しかし絶好調クルーニーに、新鋭デイヴィッド・O・ラッセルの斬新な映像だけでも観る価値はあり。好みの作品ではある。


◆補足
4名の兵士の中でちょいキレ気味のスパイク・ジョーンズは、『Being John Malkovich(マルコヴィッチの穴)』で今年のアカデミー賞監督賞にノミネイトされた。昨年はフランシス・フォード・コッポラの娘ソフィア・コッポラとも結婚。『Bieng...』、ソフィア監督作『ヴァージン・スーサイズ』は共に近日公開予定。


◆公式サイト:http://www.three-kings.com


スリー・キングス
Three Kings