理想の結婚
★film rating: A-
※A、B、Cの3段階を、さらにそれぞれ+、non、-で評価しています。
◆シノプシス
オスカー・ワイルドの『理想の夫』を原作にしたコメディ。19世紀ロンドン上流階級。政治家の夫(ジェレミー・ノーザム)とその妻(ケイト・ブランシェット)。彼らは周りも羨む理想の夫婦。だが夫の若気の過ちを握る悪女(ジュリアン・ムーア)が、自らの利権のためにやって来る。
◆見所
友人夫婦を助ける為に立ち上がる、”ロンドンいち怠け者”の富豪ルパート・エヴェレット。ナルシスティックで自己犠牲精神に殉じようとする姿が可笑しい。シナリオと役者のアンサンブル、一難去ってまた一難の後半も見事。
◆総評
品良く2時間以内にまとめたコメディの秀作。カミングアウト後絶好調のエヴェレットは、『ベスト・フレンズ・ウェディング』の場をさらってしまう怪演も記憶に新しい。今回は周りも皆達者なので、彼1人浮くこと無い。『エリザベス』とうってかわって可愛らしい貴婦人を演じたブランシェット、悪女役を楽しげに演ずるムーア、誠実な夫役ノーザム、皆適役。但しノーザムの妹役ミニー・ドライヴァーはコスチューム劇が似合わない。せっかく楽しい美男美女のコメディなのだから、夢と華のある女優にしてもらいたかった。映画ファンは必見。
でもこれ、28日で上映終了みたいなんです。皆さん、この週末見逃したら、ビデオで騙されたと思って観て下さい。プログラムは”ダンディ”の歴史も語られていて、為になる。
理想の結婚
An Ideal Husband